この絵を言葉で表すとしたら、なんと言えばいいだろう。 この音楽を言葉で伝えるとしたら、どのように言えばいいだろう。 それはワインの風味でもいいし、コーヒーや紅茶、チョコレート、なんでもいい。 五感で感じるものや、言葉になりにくいものを、言葉に置き換えていく。 どうやったら伝えられるのか。伝わるようにあらわすことができるのか。 その繰り返しが、こころを表すことの練習ではないかと思うのです。
心理職が、文章を書くことは場面場面であります。
面接記録を書くこと。
心理検査所見を書くこと。
紹介状を書くこと。
報告書を書くこと……等など。
これらの「書くこと」についての御相談を受けることも、よくあることです。
御相談で多いのは、インテークや初回面接の情報をどうまとめるかというものと、心理検査所見をどう書くかになります。
ケースの情報をまとめることは、そのケースをどう見立てていくか、考えを整理することと直結しています。 そのため、インテークや初回面接の情報をまとめることは、インテークや初回面接のスキルアップにもなります。 クライアントの主訴について、生育歴から現病歴を時系列に沿って整理し、必要なあらすじをピックアップしてまとめることで、「もともとどんな人が、どんなことがあって、どうなっているのか」をわかりやすく示します。 これを大体400字まとめることを、私が働いてきた職場では求められるのですが、気を抜くとだらだらとした整理されていない記録になりがち。 きちんとまとめる。読みやすい文章にする。このトレーニングは、やって損はないことだと考えます。 そして、このまとめるスキルがあると、紹介状や報告書を書くことも、苦にならなくなるのではないでしょうか。
心理検査所見についても、実は大きな違いはないと思います。 たとえば、人格検査であったら、端的に言えば、「この方はどんな人であるのか」を把握することが必要です。 検査の目的があって、その目的にあった検査をセレクトして、バッテリーを組んだり組まなかったりして、得られた情報をどのように理解して、解釈して、所見にしていくのかを御一緒に考えていきます。 総じて、どんな人であるのか、今後はどんなことが役に立ちそうであるのかをお伝えすることが心理検査の目標になるかと思います。 主目的は「書くこと」のSVですので、解釈までは御自分でしていただいておくと、時間を有効に使えるのではないかと思います。 ただ、ロールシャッハテストのように、私が不勉強でコメントのできない検査もありますので、対応できる検査であるかどうかは事前に確認をお願いします。
御相談の際、やり方はいくつかあります。 大きく分けて、①zoomで口頭で話し合いながら一緒に文書を作り上げていく方法と、②メールで文書を添削して書き直してもらいながらブラッシュアップしていく方法です
①zoomで口頭で話し合いながら一緒に文書を作り上げていく方法の場合、Google Docsを利用することをお願いしています。 というのも、Google Docsはシェアすることで、複数人が同時に一つの文書に書き込みが可能になるからです。 zoomで話し合いながら、一緒に一つの画面を見ながら文書を書いていくことが可能になります。 その上で、SVが終わった後には、共有を解除してもらうことで、私の手元には資料が残りません。 私のほうでは、zoomはスマホでさせてもらい、パソコンでGoogle Docsを開きながらという形で対応させていただくことになります。
②メールで文書を添削して書き直してもらいながらブラッシュアップしていく方法の場合は、PDF、WORD、Google Docsのいずれでもかまいませんが、私のほうも文書を編集する権限のある形で対応させていただいています。 最初に御相談者の方から、見直しを必要としている文書を送っていただき、そこに私が赤で添削をしてお返しします。 2便目は、私の書いたことへの質問や確認についてをうかがいます。それらに回答したり、文書を書き直した点を見直しさせていただいてお返しします。 最後に、3便目として完成形を見させていただいたり、このセッションの感想をいただいて終わるような形になります。
その他、これからも御相談に応じて、よりやりやすい形に進化させていったり、柔軟に対応していこうと思います。 どう書いたらいいか、わからない。 そんなことがありましたら、お気軽にお問合せくださいな。