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  • 執筆者の写真ふくち

臨床心理士資格の更新

今年は、臨床心理士資格の更新の年でした。

この仕組み自体が、私は結構、好きだったりします。


作業をしながら、この資格が最初にできた時、人数自体も少なくて、なにもかもが手作りだった頃を思い描きました。

要件は5年間で15ポイント。この仕組みを考えた人たちの思惑を勝手に想像しながら書類を書きました。

自分で研修会を主宰したり、継続的な勉強会をしていると、ポイントはわりとすぐに溜まっていきます。

自分が主催した研修や勉強会を、臨床心理士資格認定協会に研修機会として申請するときにも、こういう想像をします。

30年続いてきた、見ず知らずの先輩方の営みや息遣いを感じるような作業なのです。 一つずつの手続き、処理をなさる側も手間が大変だろうなぁという想像も、同時に働きます。


少人数で、自分の勉強会も手作りで、自分たちでやれる範囲の研鑽の機会を作る。

その上で、5年に1回はどこかの学会の大会に参加し、5年に1回は職業団体の研修に参加しましょう。

5年間で15ポイント、3領域で、というのは、言い換えれば、そういうことじゃないかと思います。

職業団体としてバラバラにならないように、自分たちはこういう職業であると確認するように、職業団体の研修に5年に1度は参加するというのは、とても素敵な思い付きのように思うのです。


書類を書くことを私も面倒に感じたり、これで大丈夫?と心配になります。投函した後に書き間違いがあったのではないかと不安になって、問い合わせたい気持ちに駆られることも。

闘病や育児、被災、経済的な事情や土地柄的な問題など、個々の状況は人それぞれ、その時々で変わるものですから、いつもいつも「たった15ポイント」と私も言っていられない日がくるかもしれません。

この数年間は、大きな地震のほか、台風や豪雨の災害も各地で起きていますから、それが理由で経済的な問題が発生した同業の方もいらっしゃるのではないかと思います。

たまたま身近なところでポイント対象となる研修を受けやすいかどうか、という地理的な条件にも難易度は左右されます。

私の住む県の臨床心理士会が、安価で良質な研修を年に何度も開催してくれるので、負担感が少なくてすんでいます(同じ参加費で同じ質の研修を提供することは難しいとも感じます)。

また、資格保有者がずいぶんと増えてしまったことで、心の健康会議などの参加が抽選になり、必ずしも参加できるとは限らない状況が、一部の方の不満のもとになっているのじゃないかと思ったりもします。

今年のような研修会自体が執り行うことが難しい事態が急に発生したときには、更新要件のハードルを高く感じることもあるでしょう。


それでも、人の命にもしばしば関わる仕事に就くものとして、資格そのものに研鑽を前提にしてあることが、私がこの資格を誇りに思ってきた理由の一端なんだなぁと思ったことを書き残しておきたくなりました。





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